関東八十八ヵ所霊場会では、去る平成17年11月1日東京都港区高輪の特別霊場・高野山東京別院に於いて、
高野山真言宗管長資延敏雄座主を大導師に迎え、「関東八十八カ所霊場創立十周年記念慶讃法要」を厳修いたしました。
当日は好天に恵まれ、午前10時大導師ならびに職衆が本堂に入堂、護摩供付き理趣三昧法要を以て法要を営み、
副導師・鈴木英全師(霊場会会長)が資延管長の慶讃文を代読、また副導師・山田一真師(十周年記念事業実行委員会長)が
堂内に設けられた本会八十八ヵ所霊場の本尊掛け軸の開眼を行ないました。
法要には真言宗大覚寺派の片山宥雄門跡と坂口博翁宗務総長、信貴山真言宗の鈴木貴晶宗務総長、新義真言宗の中村元信宗務総長、
真言宗豊山派の中川柘聖総務部長ほか、霊場会参加の真言各派のご来賓に参列いただき、
高野山東京別院本堂はご参拝の檀信徒で埋め尽くされておりました。
また、「関東八十八ヵ所お砂踏み」を11月1日から3日まで同じく東京・高輪の高野山真言宗を会場として開催し、
3日間で約2200人の方にご参拝者いただきました。
お砂踏みは各霊場のご本尊掛け軸とお砂が本堂に安置され、
そのお砂を踏むことによって各札所を参拝するのと同じような功徳があるといわれております。
十周年記念行事が盛大の内に無魔厳修することができましたのは、関係各位、又、多くの檀信徒のお陰であると存じます。
心より御礼申し上げます。
敬て真言教主摩訶毘盧遮那如来、十方三世一切諸仏、三国伝灯諸大阿闍梨耶、殊には本尊聖者高祖弘法大師、
別しては霊場各寺院本尊、総じては尽空法界一切三宝の境界に白して言さく。
維れ平成十七年十一月朔日の聖日を卜し、高野山東京別院遍照殿道場に於いて、
謹んで関東八十八ヵ所霊場会開創十周年記念慶讃法要並びに霊場本尊軸開眼法要を修行す。
時平成七年既に戦後五十年を迎え、物に栄え、機材発達し老若男女間わずして利便を受く。
而るに、日本の人口の二割に満てるが首都圏に住まいし、精神の未熟・信仰の欠如は利便に反して、増大し心安らかならず憂い多し。
惟みれば諸仏の慈悲は須弥よりも高く菩薩の誓願は河海よりも深し。
是を以て高祖大師は「虚空尽き衆生尽きなば我願も尽きなん」と宣べ給へり。
されば一切衆生は夙に諸仏菩薩を帰依信奉し、其の利済を渇仰して止まず。
而して其の理を最も具現せるものを四国八十八ヶ所霊場となす。
されば関東の地に大師の霊験を現じ大衆に感応道交の感激を得せしめんと、今を去る平成七年十一月関東一都六県有縁寺院集い、
関東八十八ヵ所霊場会を開創す。
川崎大師平間寺における開創法要にては、四国八十八ヶ所霊場会総裁蓮生善隆大僧正猊下より、札所の霊砂を各寺院に賜る。
是によりて当に霊跡を構画することを得たり。
以来十年、初代橋爪良恒師・第二代上野照法師・第三代岡本智光師・第四代田中隆勝師・第五代山田一真師の各歴代会長のもと幾星霜を経たり。
この間、霊場会員寺院住職並びに総代役員の尽力あって、盛運に会するに至る。
しかれば玄に至心供物を備え、潔浄筵を張りて、以て一片酬恩の微忱を捧げんとす。
更に加えてこの慶事に際し霊場寺院本尊軸を作成し、開眼供養を施す。
而してお砂踏みを奉修せんとす。夫れ仏祖に奉事するは浄業中の浄業なり。
功は三世に亘り徳は自他法界及ぶべし。
今日以後子々孫々面々と相承すべく我ら宜しく信心に鞭うち浄業を励み、上仏祖に敬事し下万民に奉仕せずして可ならんや。
時当に国内国外ともに天災地変・戦争争乱の渦中にあり。
巡拝遍路の霊験を疾く願うものあり。
仰ぎ冀くは此の功徳を以て本尊界会並びに高祖大師の倍増法楽に資し奉り、霊場過去先師・過去檀徒総代役員諸精霊の冥福を増し、
更には密教紹隆寺門繁栄乃至十方檀信徒二世安楽の勝益を成就せんことを。
乃至法界 平等利益 南無大師遍照金剛
維時 平成十七年今月今日
高野山真言宗管長 総本山金剛峯寺
関東八十八ヵ所特別霊場 高野山東京別院貫首
資延敏雄 敬白