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仏教は習慣(平成20年1月号)

 明けましてお目出とうございます。  元旦や上々吉の浅黄空。苦しかった一年も、一夜明ければ気分も改まって、よし!今年こそは頑張るぞ!という気になるから有難いものです。

 一年の計は元旦にありと言って、あれもこれも欲張ってみても三日坊主では何にもなりません。

 坊主と言えば、私が東京の寺に入ってから最初に師匠が教えてくれた言葉は「一に掃除、二にお勤め、三、四が無くて五に説法」という文句でした。

 そしてお掃除の手始めは、仏具の真鍮(しんちゅう)磨きだったのです。

 山と積まれた真鍮の金具を、凍(こご)える手を真黒にしながら磨くのです。

 光り方が少ないと、何度でもやり直しさせられたものです。

 お陰でこれだけはやらないと、お正月が来た気にならないから不思議です。

 仏教とはむずかしいものでも何でもありません。習慣なのです。

 お掃除でも朝のお勤めでも、習慣となってしまえば苦しいこともありません。

 日々の行(ぎょう)を大切にする。これが仏教なのであります。

 「一にお掃除 二にお勤め 三、四が無くて五に説法」。

 師匠の教えはまことに有難いもの、一と二を続けたお陰で今では五の説法が出来るようになりました。

 皆さんも今年から何か一つ実行してみてはいかがですか。

 玄関のお掃除でも朝の挨拶でも、出来ることから始めればよいのです。

 くじけそうになったら、ああ、これが行(ぎょう)なのだと思って続けて下さい。

 何か一つの事を生涯やり通すことで、人生の醍醐味(だいごみ)が味わえるようになるものです。

南無大師遍照金剛